環境に配慮した栽培方法

当園は東京都の「東京都エコ農産物」の認証を受けています。近隣には住宅も多く存在するため、なるべく農薬を使用しないよう心がけています。

ダニの天敵を放飼(設置)

【スパイカルプラス】

梨の葉から栄養分を吸い取るハダニは夏の高温時に増え続け、木に甚大な被害を与え果実の品質が低下します。写真の紙袋にはハダニを食べる「ミヤコカブリダニ」が5,000頭/袋入っています。これを全園に設置することによりハダニを防除しています。

フェロモン剤(複数同時交信攪乱剤) 

【コンフューザーN】

果実に卵を産み、幼虫が果実を食害するシンクイムシ類は年に5回以上発生する蛾の仲間です。フェロモン剤を全園に設置することにより、性フェロモンの作用によりシンクイムシなどの害虫の交尾を阻害し、農薬の散布回数を低減しています。

藁によるマルチング

初夏、梨園の地表面全てに藁を敷き詰めます。雑草の発生を抑え、土が乾燥するのを防ぎ、人間か踏みしめて土が硬くならないようにするためです。冬には堆肥や肥料と共にトラクターで土にすき込んでいきます。

剪定枝の堆肥化

毎年冬になると梨の木から大量の剪定枝が発生します。これを専用の機械(チッパー)により粉砕し、落葉、米ぬか等と混合し水分を与えて発酵させます。何度も空気を入れて切り返すと良質な堆肥が出来上がります。この堆肥は野菜を中心に畑に投入し土つくりに役立てています。

粗皮削り

冬季、梨の古くなった皮を削っていきます。皮の下で越冬している害虫(カイガラムシ等)を落とし、病気の発生源となる病斑を削り取り、農薬の散布回数を低減するためです。